人が惹き込まれるポイントその2、古くは日本神話、仏教、最近だとワンピース、テラフォーマーズ

面白いと感じる物語に共通するもう一つの要素

前回の記事では、ズレについて書きました。ズレは物語を面白いものにするうえで最も重要な要素だと思っています。

もう一つ、面白い話によく出てくると感じている要素があります。

遡れば日本神話の三貴子、仏教の十二神将、南総里見八犬伝の八犬士、水滸伝の百八星、今の聖闘士星矢の聖闘士やキン肉マンの超人、戦隊モノの5人組などなど。グルーピングができる存在です
最近だとワンピースやテラフォーマーズの同系統の能力グループも同じです。
デアゴスティーニの城シリーズとか戦艦シリーズとか、最初の一つ目だけ安くて全部そろえると結構な値段になるものがあります。あれも同じ原理だと思っています。
私の子供の頃はキン肉マンの消しゴムやびっくりマンチョコのシール等が流行ってました(ちなみに私はファンタジーっぽい消しゴムのおまけがついたチョコのボールみたいなお菓子をよく買ってました)が、今だとゲームセンターで遊ぶカードやトレーディングカードのようなものも同じ原理だと思います。

穴埋めをしたくなる人間の心理

 このような、共通項があるシリーズやグループを全てそろえたい、集めたいという気持ちも、物語に出てくることによって「こういうシリーズであれば他にもこれが出てくるはずだ」という先読みや、「こういうのがあるならこういうのもあるんじゃないか」という妄想を助長するような効果があり、先を読んでいきたい気持ちにさせてくれます。

オチが予想できてしまっては興味を失うと思いきや、オチが予想できたとしてもオチにたどり着くまでの過程にいろいろと妄想する余地があると人は面白いと感じます。例えばスポーツ漫画で最後は勝つとわかりきっている(勝たないとストーリーが終わってしまう)けれども、ピンチになって新たな技をひらめくなどの展開はよくありますがワクワクします。先読みはできるものの、どのように物語に関係していくのかの自由な妄想が可能であれば人を惹きつける重要な要素になります。

グルーピングの話が当てはまらない物語

ただこのグルーピングの話は、純文学や推理小説のようなもともとの狙いが文章の芸術性であったり、トリックや仕掛けの巧妙さだったりするものには当てはまらないかもしれません。

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