第二幕はConfrontation(対立、衝突)アナと雪の女王に見る三幕構成3(ネタバレ注意)

物語の本編である第二幕の詳細

前回の記事に引き続き、三幕構成の第二幕の詳細についてみていきたいと思います。

物語の本編とも言える第二幕は、第一幕の最後、ファーストターニングポイントで明確になった問題を解決しようとするところから、すべての解決に向かって一気に進む直前までが描かれます。

その構成は、ミッドポイントという物語の大転換点を境に前半と後半に分かれ、前半の中間点をピンチⅠ、後半の中間点をピンチⅡと言うそうです。

ちなみにピンチって、「やばい、ピンチだ!」とか日本語で使うときの危機的状況って言う意味のピンチではなくて、挟むものっていう意味で、物語という布と布の間を洗濯ばさみで留めるみたいなイメージのようです。

「いやわかるよ」って声が聞こえてきそうですが。

アナと雪の女王に見る第二幕の詳細

引き続きアナと雪の女王ではどうなっているのか見ていきたいと思います。

  • 第二幕の始まりからピンチⅠ
    アナがエルサの行方を追って雪山に入っていき、オラフに出会う(←ここがピンチⅠ)まで。オラフはこのあと物語の重要な脇役になりますね。
  • ピンチⅠからミッドポイント
    アナとクリストフがオラフの助けを借りてエルサの氷の城を発見するところから、アナの心臓にエルサが放った氷の魔法が当たってしまう(←ここがミッドポイント)まで。第一幕で心臓はダメっていう前フリがあったので、このシーンは誰しもアナが絶体絶命だって思いますね。ここで、第二幕の前半が終了し、後半が始まります。
  • ミッドポイントからピンチⅡ
    アナを治すために、氷の城からでてトロールの集落で長老に治してもらうところまで。長老からは完治させるには真実の愛が必要と教えられます(←ここがピンチⅡ)。
  • ピンチⅡからセカンドターニングポイント
    アナがトロールの集落を出て自分の城に戻り、ハンス王子に裏切られて部屋に閉じ込められ、クリストフへの愛に気がつき、クリストフに会うために城を脱出しようと決意する(←セカンドターニングポイント)まで。

アナと雪の女王のテーマ「真実の愛」

こうしてみるとアナと雪の女王は、姉妹なり、恋人なりの真実の愛とはというテーマに沿って一貫して進んでいることがわかります。前半は真実の愛に対する誤解で話がこじれています。アナのためを思った結果、エルサが孤独になっていったり、アナがハンス王子(本当は悪者)と意気投合して真実の愛と勘違いしたり。

このセカンドターニングポイントによってそれまでのジレンマというか、合ってる気がするのになんかおかしいみたいな感覚が一旦壊されて、「そういうことだよね!」みたいな腑に落ちる感覚になるということなのかなと思いました。

 

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