第三幕はResolution(解決)アナと雪の女王に見る三幕構成4【ネタバレ注意】

最終局面、第三幕

当然、三幕目はエンディングへ向けてのさまざまな問題の解決になります。

第三幕は他の幕に比べかなり短いようです。短いのが当然というわけではなく、1990年代後半以降短くなったようで、過去にさかのぼればやたら第三幕が長い映画もあるのかもしれません。

ステップとしては、クライマックス→レゾリューション→エンディングとなるようです。

  • クライマックス

アナがクリストフと再会し、ハンス王子と対決するところです。ここでアナはミッドポイントでくらった氷の魔法の影響で氷漬けになってしまいますが、その結果エルサを救うことができます。

  • レゾリューション(解決)

エルサがアナを救うために真実の愛に目覚め、氷の力をコントロールできるようになるところです。この映画における真実の愛とは男女の恋愛のことではなく、姉妹愛だったというオチです。男女の恋愛はサブプロットでした。サブプロットについては別の記事で説明します。

エルサは日に日に強大になる氷の力に振り回されてアナと決別し孤独になりましたが、その根本的な問題だった氷の力を支配下に置けるようになったことで、アナを救うことができ、人を幸せにすることができるようになりました。

この物語の中で、エルサはコントロールできない力をどうするかということに常に悩んでいました。そして、一人孤独に氷の城で過ごすという解決策を見出しましたが、それは真の解決にはなりませんでした。しかしここにきて、根本的な「コントロールできない」の部分が解決され、コントロールできるようになったことで、「コントロールできない」から派生していた数々の問題が一気に解決することになります。

  • エンディング

国が元に戻り、エルサが積極的に氷の魔法を使って人々を楽しませる様子が描かれます。この物語の最初はアナがエルサに催促して氷の魔法を使わせて悲劇を招きましたが、今度は逆にエルサがアナの手を引いて氷の魔法で遊びます。これが一つの象徴的な対比として表現されているようです。

三幕構成と起承転結。結局は面白いアイデア

以上で、三幕目の詳細をアナと雪の女王を題材に紹介させていただきました。

ちなみに、インターネットでアナと雪の女王のあらすじを調べてみると起承転結で分割してあらすじを紹介している方がいらっしゃいました。起承転結で割ろうと思えば多少強引かもしれませんが割れますよね。

今回、構成の基本として三幕構成についてある程度理解することができて私自身勉強になりましたが、あまりとらわれすぎないよう、本当に面白いと感じるポイントは何なのかに集中したいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です