数値化・定量化、小説でも使われる見える化

ハイファンタジーラノベによく見られる数値化

小説家になろう – みんなのための小説投稿サイトで上位のほとんどを占めている完全異世界(ハイファンタジー)もののファンタジー小説。この小説の中ではゲームのような設定が良く使われます。

代表的なものはレベルですが、能力値とか武器や防具の攻撃力・防御力、経験値など、これらは「どれぐらい強いのか」「どちらが強いのか」といった時に非常にわかりやすくなります。ハイファンタジー≒ゲームの世界なので、このような数値化設定にあまり違和感がありません。

これが私小説で数値化されても違和感があります。

「次の日健三はまた同じ時刻に同じ所を通った。その次の日も通った。『経験値200ポイント獲得』と目の前に表示された」

夏目漱石先生の道草の一文をお借りしましたが、特に経験値いりませんね。

ハイファンタジーラノベ以外の数値化

ハイファンタジーラノベ以外での小説での数値化に非常にインパクトがあったのはバトルロワイヤルです。バトルロワイヤルも面白くて一気に読んでしまった小説ですが、残りの生徒数が物語が進むにつれてどんどん減っていき、それが文章の中ではなく別枠で記載されていたのが印象的でした。

このように、全体の人数から人が次々に死んでいくみたいな設定のストーリーで「残り○○人」という数値を見せるのは効果的です。人数が少なくなってくると読者が残っている人間を想像し「あれ?あと1人誰だっけ?」みたいな楽しみ方もできます。

数値化を上手く使ったハイファンタジーラノベの原点

1989年に出版された「フォーチュン・クエスト」が振り返るとゲームのような設定を取り入れた始めてのハイファンタジーラノベだったと思います。当時はラノベという概念はなかったと思いますが、そんな昔からあるラノベは他に思いつきません。

当時ファンタジー物をよく読んでいて、その中の一つでしたが、冒険者レベルのようなものが普通に物語に出てきて、ゲームのような数値化が設定されていました。

久々に思い出して調べてみましたが、いまだにシリーズとして続いてるんですね!驚きました。第一巻から30年近く経っています。

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