「北の帝国」はありきたりすぎる?物語に必要な障害と絶望感

戦争が描かれる時によくある設定「北の帝国」

今日も適当に無料で公開されている漫画を物色していたところ、剣と魔法の世界の将軍が主人公の漫画を見つけました。そういう設定は大好きなので読んでみると、北の帝国に対抗する南の小国の話。

ファンタジーや戦争ものでよく現れる北の帝国。別に西の帝国でも東の共和国でもいい気がしますが、北の帝国の悪役感はなかなか出ません。

物語に必要となる障害と絶望感

物語には気分が低いところから高いところに向かうことによる「気持ちよさ」が必要と言うのは以前書いたと思いますが、気分が普通のところからむちゃくちゃ高いところに持って行くのはなかなか難しいです。

一旦気分を低いところに持って行ければ、その位置が低ければ低いほど高いところがどの程度であれ差が大きくなります。そんなわけで、強大な北の帝国は「絶対勝てない」という印象を強く与えます。もしかしたら日露戦争のイメージも今日まで引きずっているのかもしれません。

北の帝国という設定にズレを生むことはできるか

とはいえ、「ここは剣と魔法が支配する世界。強大な北の帝国が侵略を開始し・・・」みたいな出だしは読んだ瞬間「うわ、ありきたりすぎる!つまんなそう!」という印象をぬぐえません。なんとか「お、これは新しいかも」と思わせるようなアイデアはないでしょうか。

そこで、思い出したのが、「勇者のくせになまいきだ。」というゲームです。このゲームはまさに逆転の発想で通常のRPGでいうラスボスが主人公で、ダンジョンを攻略しに来る勇者を倒し悪を栄えさせるゲームです。

よく考えると大抵のRPGでは、なんだかんだで魔王は倒される運命にあります。その運命に抗うというのだからちゃんと障害・絶体絶命感がありそれを乗り越える物語になっています。

主人公は北の帝国の主

勇者のくせになまいきだ。のアイデアをそのまま流用すると、当初圧倒的な力を誇った北の帝国が天才軍師と強力な将軍率いる南の小国に当初次々と撃破され、帝国が崩壊寸前になり、北の帝国の王子が南の小国(このときすでに南の大国)を倒すべく立ち上がると言ったような展開も考えられます。面白そうかどうかは別にして、ちょっと視点を変えるというのを考え続けるのは重要だと思います。

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