物語において読者が気持ちよくなる3つの状況とは。

物語の面白さは読者が気持ちよくなれるかどうか

物語を読んでいて読者が面白いと感じられるかどうかは、読者が気持ちよいという感情を抱けるかどうかにかかっています。

気持ちよいというのは、単純な勧善懲悪でスカッとするというもの以外にも様々なタイプのものがあると思います。

勝つ気持ちよさ

スポーツや戦争ものの物語で主人公が強くなっていき、より強大な敵を倒すという物語では、戦って勝つことによる気持ちよさがあります。このとき、敗色濃厚であればあるほど、勝った時の気持ちよさは大きいわけですが、あまりに非現実的な展開で勝ってしまうと読者は我に返り興ざめしてしまいます。

謎が解ける気持ちよさ

ミステリーや最近流行っているパニックホラーの物語では、最初に大きな謎が提示され、物語が進むにつれてヒントが徐々に現れて、最後は謎が解ける気持ちよさがあります。この物語はヒントですぐに答えがわかってしまってもダメですし、最後の答えまでヒント(伏線)が全くなくても読者は興ざめしてしまいます。

恋が成就する気持ちよさ

恋愛を中心とした物語では、主人公の恋が成就するまでに様々な紆余曲折があり、最終的に恋が成就することによる気持ちよさがあります。主人公はできるだけ読者が感情移入できるような普通の人物でかつ不細工すぎず、相手はできるだけ理想的な人物という設定がオーソドックスなイメージです。恋が簡単に成就してしまっては物語にならないので、様々な形で恋路に邪魔が入ります。恋愛はサブプロットとして描かれることも多い気がします。

全ての基本は困難を乗り越える気持ちよさ

これ以外にも、家族愛が生まれる気持ちよさとか、病気が治る気持ちよさとか様々な気持ちよさがあると思いますが、全てに共通しているのは、何らかの障害があり、その障害を乗り越えて希望が叶う点です。

気持ちよさの原点は絶望的な状況から突破口を見出し、困難を乗り越える。この気持ちよさを感じるためには、まずは困難を味わう必要があります。その困難がリアルで深刻なほど読者は感情を一旦沈み込ませることができ、解決したときの快感が増大します。

光と影、マイナスとプラスは表裏一体

そう考えると、物語には必ずマイナス要素、不快になる要素が必要になります。気持ちがよくなる必須要素が不快感であり、光と影のような関係にあると言えると思います。

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