物語の主人公にも様々な類型がある。行動型、頭脳方、強い主人公、弱い主人

物語の主人公の類型

物語の中心となる主人公は、読者を惹き込む魅力的な存在である必要があります。魅力というのは、完全無欠な存在でなければ備わらないものではなく、むしろ何か欠点があるほうが親近感が沸き、感情移入がしやすくなったりします。

主人公にも、属性ごとに色々なパターンがあるように思います。

強い主人公、弱い主人公

主人公がはじめから強い物語と、最初は弱かった主人公が徐々に強くなっていく過程を描いた物語とがあると思います。弱いまま最後まで強くならない主人公の物語りもあるかもしれませんが、その場合でも弱さを克服する頭脳があったり、強力な仲間に助けられたりする成長の過程があると思います。

主人公がはじめから強い物語で思い浮かぶのは、海皇記のファン・ガンマ・ビゼン、アカギの赤木茂、グラップラー刃牙の範馬刃牙といった漫画の主人公や、有名な物語だと銀河英雄伝説のラインハルトなどがいます。最初は弱かった主人公が何かをきっかけに成長を遂げ、強くなっていく物語で思い浮かぶのは、はじめの一歩の幕之内一歩、弱虫ペダルの小野田坂道ような漫画の主人公、有名な物語では三国志演義の劉備などがいます。また、パニックホラー系の物語はほぼ全て主人公は生身の人間に過ぎず、一瞬で殺されかねない弱い存在である必要があります。

頭脳型、行動型、バランス型

強い弱いという属性とは別に、何を得意として障害を切り抜けるタイプなのかという点でもある程度分類できると思います。主人公の中でも、バカだけどまっすぐで猪突猛進というタイプ、非力だけど頭脳で相手を圧倒するタイプ。また、戦うことも頭を使うことも両方できるタイプ。

物語に勢いが必要なものではやはり好戦的で考えることが苦手な行動型の主人公が必要になってきます。ワンピースのルフィ、キングダムの李信などは典型的な行動型主人公です。行動型主人公には頭脳型の脇役による支援があることが多いと思います。頭脳型の主人公では赤木茂や、LIAR GAMEの神崎 直など、対戦してゲームを勝ち進むようなものによく出てきます。行動も頭脳も両方使うタイプとしては、ファン・ガンマ・ビゼンやラインハルトがあたると思います。

主人公の様々な類型のなかから独自の主人公を考える

このほかにも、善よりの主人公、悪よりの主人公といった類型や他にも様々な類型が可能かと思います。このように類型化することで、自分が主人公を考える際に、このパターンは新しいと思えるようなものが見つかり、かつ主人公として魅力的なものになるかどうかということを検証できるのではないでしょうか。

 

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