ザ・ゴール第六章を分析。DBRという最強の武器。全ては制約リソースの支配下に。

最終決戦に向けて最強の武器を手に入れる

ザ・ゴール第六章は三幕構成で言うと、第二幕の後半のピンチ(ミッドポイントとセカンドターニングポイントをつなぐエピソード)になります。短い章ですが最終決戦でハッピーエンドを向かえるための重要な武器、DBR(ドラム・バッファ・ロープ)に気付く章です。

制約リソースの徹底活用によって工場の生産性は高まり、このまま工場を救えるのかと思いきや、新たな障害が立ちはだかります。工場の全てのリソースがフル稼働している結果、不要な在庫が積みあがり工場が再度混乱し始めます。

工場の生産能力はイコール制約リソースの生産能力であるというのは、比較的理解しやすい話ですが、他のリソースは制約リソースの生産能力に合わせないといけないというのは、理屈ではわかるものの現実に適用するのは非常に難しい話です。要は、制約リソース以外のリソースは「サボらないといけない時がある」という話です。

常識として受け入れがたい話の時に登場するジョナ

普通は、何も仕事をせずにサボっていたらダメだと考えます。「仕事は自分で作れ」「仕事はいくらでもある」サボっているというのは絶対にネガティブな意味合いになります。

こういった常識を否定する時はジョナの登場です。忙しいはずのジョナですが、クライマックスまでは頻繁に現れます。忙しいからか最後まで答えは言わず去っていきます。これは物語としてはジョナが全部しゃべると面白くないという演出と、読者にも考える余地を与えるというこの物語のビジネス書としての側面があるためです。

DBRについてですが、工場のように複数の工程の連続で完成品が出来上がる場合、制約リソースとなっている工程以上にいくら部品を生産しても余分な在庫として積みあがっていきます。もちろん機械が故障するなどで作業が止まってしまうかもしれないので、余分な在庫がゼロであればいいというわけでもないのですが、普通にフル稼働していくと必要な在庫の何十倍、何百倍の在庫が作り上げられ続けていきます。

この問題を解決したければ、制約リソースを見つけ出したあと、全てのリソースを制約リソースの能力に従わせる必要があります。制約リソースの生産能力以上に動いてはいけないので、制約リソースの状況を他のリソースに伝え、サボらないといけないタイミングをわからせるのがDBRになります。

家庭は小さな危機のあとすぐに回復

サブプロットの家庭では前の章で一旦不倫と間違われたものの、すぐに誤解は解け雨ふって地固まるの状況です。幸せな家庭へはもうすぐといったところです。

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