現地でしか食べられない幻の和菓子「水信玄餅」
数年前だったと思いますが、水信玄餅がネットで取り上げられ、かなり話題になりました。
その時、その姿に感動し、ぜひ食べてみたいと思ったのですが、現地でしか食べられないとのこと。
ところが調べてみると、クールアガーという寒天みたいな粉があれば家でも作れるということがわかりました。そこで、家で作ってみたら結構簡単に透明な水のお餅のようなものが出来上がりました。当時2回ぐらい作ったと思います。
それで満足してそれ以来忘れていたのですが、クールアガーを500g購入していたのを最近発見し、まだ大量に余っているので当時疑問に思っていたことを試してみようと思いました。
レシピ通りの水信玄餅は味がしない
クックパッドのレシピにある水信玄餅の作り方を再現すると、本体の部分には砂糖を加えたりしないため、水の味しかしません。黒蜜や黄な粉の味だけです。
当時、そのことに若干物足りなさを感じており、「餅の部分もほんのり甘かったらいいのに」と思っていました。なぜレシピで砂糖を混ぜないのか、ネットで調べてみてもよくわかりませんでした。
上手くいかないのかもしれないと思いましたが、クールアガーが大量にあることだし、砂糖水で水信玄餅を作るとどうなるか試してみました。
もう一つ、そもそも飲み物として成立しているものにアガーを混ぜるとどうなるのかというのも当時気になっていたことでした。そこで、まずコーラにアガーを混ぜてみました。
結論①:砂糖水でも水信玄餅は作れる
数年前と同様、丸い氷を作る製氷皿を使って、砂糖水で水信玄餅を作ってみました。水300ccに対して、アガー12g、水に溶けやすい砂糖30gぐらいの感じです。
また、今回ネットで調べていたら中に餡子を入れている水信玄餅を自作している人がいて、良さそうだったので一口サイズのあんころ餅を買ってきて中に入れてみました。
中をあけてみるとこんな感じです。
きれいに固まっています。
きれいに透明な水信玄餅もどきができました。餡はどうしても下に沈んでしまうため端に寄っています。
それっぽく飾り付けた完成版です。あんころ餅は既製品なので味は安定していて、まるで高級和菓子のようでした。水信玄餅もほんのり甘く黒蜜や黄な粉無しで十分食べられます。
もうちょっとつるんと丸い方がよかったですが、そういう製氷皿がないのでしょうがありません。
結論②:コーラだと固まらない
次にコーラだとどうなるか試してみました。製氷皿は砂糖水信玄餅に使ってしまっていたので、プッチンプリンの容器を使いました。
この状態だとコーヒーゼリーのように見えます。一見上手くいっているように見えますが、皿にあけると下のようになります。
よーく見ると、プッチンプリンの容器の底の形が中心に模様になっているのが見えます。ものすごくゆるい固まり方になるようです。
実は、テストで作った自家製の梅シロップの時に同じ状態になり、今回はアガーを多めに入れてみました。コーラ350ccに対してアガーは14g入れています。それでこれ。何が原因かわかりませんが、コーラや梅シロップだとちゃんと固まってくれないようです。
しかもコーラの場合、炭酸が抜けてしまい全然おいしくありません。炭酸飲料をゼリーにするなら常温近くで凝固が始まるゼラチンを使い、炭酸を閉じ込める方法があるようです。わざわざアガーでやる必要はないということですね。
シャーベットにするとちょうどいい食感
このどろどろのコーラ信玄餅は凍らせてシャーベットにするといい感じにさくさくしていて食感はいいです。梅シロップのほうは味はよかったので、それでおいしく食べられました。コーラは味自体がダメなので二度と作ることは無いと思います。
まだまだアガーは大量に残っているので今後もいろいろなもので挑戦してみようと思います。