黒歴史を黒歴史で上書きする(3ページ目)。

中学生の頃の黒歴史小説の改善を考える

2ページ目の記事からの続きです。

まずは中学生の頃の小説をそのままテキストに起こしてみる

中学生の頃の小説の3ページ目を体裁を整えつつ打ち込んでみます。

一時して番兵が戻ってくると一人で行ったはずが二人になっていた。
どうやらこの村の村長のようだ。
「ほう。冒険者というのはあなた達ですか。これは面白い組み合わせですね。できれば、どんなことができるのか教えていただきたいのですが」
「私の名はライク。戦神(マイリー)の神官戦士(プリースト)です。当然ながら神聖魔法を少々」
「私はリィ。エルフです。もちろん精霊魔法が使えます。そしてこの子がレイト。ハーフエルフだけど優秀な古代語魔法使い(ソーサラー)よ」
「おいらはティルト。器用さならまかせてよ!歌だって歌えるんだよ」
「俺はバーク。そしてこっちがミュサイ。なぐる、くう、寝るが大好きな三拍子そろった優秀な戦士だ」
最後のバークの紹介にややあきれていたが気を取り直して
「バランスの取れたいい集団(パーティ)ですね。それでは仕事を依頼しましょう。実は、この森の隣『フェルの森』と呼ばれる所に”空飛ぶ小鬼(グレムリン)”と”小鬼(インプ)”が住みついているんです。まあ、そこまではいいんです。
しかし、最近になってから、この村に襲撃を始めましてね。毎回村の食糧等を強奪してしまうんです。

物語としての修正点を考える

この話を改めて読んでいると、村長はすぐにパーティを信用しすぎな気がします。仕事の依頼は、「この仕事をこなせれば信用してやってもいい」というぐらいの依頼の仕方でいいように思います。

この後、次のページでバークが快く引き受けて村長に感謝されるという展開になりますが、実際に宿が必要なのはバーク達のほうで、比較的安全な村内で宿に泊まる+いくらかの成功報酬という流れのほうが自然な気がします。

設定を変えて、今ならこう書く

主人公達の簡単な紹介は不要なので省略して、今ならこんなふうに短くまとめます。

しばらくして、村の奥に消えた番兵が一人の老人を連れて戻ってきた。
「旅人というのはお前達か。わしはこの村の村長じゃ。今この村は、村の背後にある森の魔物にたびたび襲撃を受け、物資が枯渇している状況じゃ。食料も残り少ない。宿賃よりも食べ物のほうが必要じゃ」
断られる流れになってきたため、すかさずバークが交渉に入る。
「魔物っていうのはどんなやつらだ?」
丁寧な物腰を忘れ地が出てしまっている。
「小鬼じゃよ。インプと空を飛ぶグレムリンじゃ」

仕事を引き受ける話は次のページなので、このページはここまでにします。

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