Tales from the Borderlands。現在から過去を語る構成の2つのメリット

ニコニコ動画で見た”Tales from the Borderlands”

ニコニコ動画で、ゲームのプレイ動画をよく見ています。ブラウザゲームやスマホゲームはよくやっていますが、最近は腰を落ち着けてコンシューマゲームをやる機会がほとんどなく、他人がゲームしている様子を動画で見る事で、そのゲームをやった気になっています。

思えば、子供の頃から幼馴染の年上の友人の家に上がりこんでゲームをプレイしている様子を眺めていましたが、その延長のような感じで自分でプレイしなくてもプレイ動画を見ているだけで結構楽しめます。

英語のゲームをよくプレイされる、ろへいさんという方が実況(ゲームをしながらしゃべる)ではなく、プレイするだけの動画として上げていた、Tales from the Borderlandsが今日見終わりました。

典型的なアメリカのコミックのような見た目のゲームで、SFなのですがどこか西部劇のような雰囲気もあり、大企業の権力争いがあり、ロボットや秘密の財宝がありと言った、不思議なゲームでした。演出のかっこよさが際立ったゲームです。

主人公を陥れたライバルを出し抜くためにライバルの重要な取引を横取りするところから物語が始まります。

最初に時系列上の未来の描写から始めるという物語構成

物語の始まりは、ライバルを出し抜こうとするところからなのですが、誰かに拘束されて引きずられている描写が最初に来て、過去に何があったのかを語るという形式で物語が進みます。

このような物語構成は、たまに見かけることがありますが、こうすることによっていくつかのメリットがあります。

メリット①なぜ今そうなっているのかについて視聴者に考えさせる

物語が進んでいくに連れて、その物語を語っている時点の様子とのつながりを想像することで物語に惹き込むことができます。この物語では、物語が進むに連れて、ライバルを出し抜くことに加え財宝の発見および奪取も目的として加わります。そして、語っている時点では得体の知れない見た目の人物に拘束されている。その人物は物語の途中に全く出てきません。

また、主人公の見た目が語りの中で出てくる主人公と若干違っていたり、なぜかを考える要素がたくさん生まれます。

メリット②物語のクライマックスを示すポイントになる

物語が進んで、ついにその語っている時点に追いつくことになるわけですが、追いついたことにより、そこから先に何が待っているのかは主人公達にもわからなくなります。読者はそもそも先に何が待っているのか常にわからないわけですが、主人公が語っている間は、主人公がどんなにピンチでも死ぬことはないという安心感があります。ところが、追いついた時点からはもしかしたら死ぬかもしれないという不安と緊張感をもって先に進むことになります。

そこから先は三幕構成で言う第三幕にあたり、いよいよクライマックスが待っています。

デメリット①先がある程度見えてしまっている

メリットばかりなら、現在から過去を語らせる方法が多用されてしかるべきですが、この方法やはり使い方が難しいと思います。現在の主人公から物語が語られているということは、現時点で主人公は生きているわけなので、どんなに危機に陥っても絶対死なないということがわかってしまいます。

これによって緊張感が無くなってしまう可能性はあります。

 

 

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