黒歴史を黒歴史で上書きする(7ページ目)。

中学生の頃の黒歴史小説の改善を考える

6ページ目の記事からの続きです。

まずは中学生の頃の小説をそのままテキストに起こしてみる

中学生の頃の小説の7ページ目を体裁を整えつつ打ち込んでみます。

「どうした?ミュサイ」
先頭を歩いていたバークがミュサイの苦しそうな声に振り向いた。
「い、いや、なんでもない。ちょっと腹が減ってな」
(いかん!毒にやられおった。わ、わしとしたことが。これから冒険が始まるんじゃ、他のものに余計な負担はかけられん。耐えられるところまでは耐えよう)
「何言ってんだ。さっき昼飯を食ったばかりじゃないか」
ミュサイの言葉にバークはそう答え、みんなも少し笑っていた。
やっと向こうの方に「フェルの森」が見えてきた頃だった…。
「ふう。やっと着いたな」
バークがやれやれと溜息をつく。
ガサッ、ガサガサ
「ん?」
茂みから物音がした。
バッ!ガシッ、ドテ。
(この効果音ではわからないだろうが、茂みの物音の主が、いきなり「不意打ち」をしようとしたが、足が引っかかってこけた。ということである)
「なんだこいつ…」
「なんにしても、まぬけですね…」
言うまでもなくみんな呆れ返っている。

物語としての修正点を考える

効果音を使って後で状況を説明するというのがよくわからない(当時なんとなく自分の中で流行っていたんだと思います)ので、ちゃんと描写します。

前回の記事でも書きましたが、毒に侵されるところがどうやって毒に侵されたのか唐突過ぎるのでこの部分も毒蛇に咬まれるという説明を入れます。

森の深部への行軍と魔物の初遭遇、今ならこう書く

連続でこの記事だと心にくるものがありますが、めげずに修正します。

「ん?どうしたミュサイ」
ミュサイのうめき声にバークがたずねる。
「毒蛇に咬まれたわ」
ミュサイの腕を見ると毒蛇がぶら下がっている。
バークが剣で蛇の胴体を真っ二つにし、しっかりと咬んでいる牙をミュサイが引き抜いた。
「まずいな、解毒剤はない」
バークが焦った様子でつぶやく。
「ドワーフの耐久力を甘く見るな。ほっとけば治る」
腕から毒を吸い出しながら平然とした様子で答える。
「いくらドワーフでも厳しいだろ。きつかったら言ってくれ。引き返す」
バークに言われるが、ミュサイは「大丈夫だ」と繰り返す。
小休止を終え、またしばらく森の奥に進む。
バーク達の背後で不自然なガサガサという物音がし、茂みから小鬼の姿をした魔物が飛び出してきたと思いきや派手にこけた。蔓に引っかかったようだ。
「…」
あきれた様子で無言で取り囲む三人。

次のページは魔物との交渉?のシーンです。

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