ナウシカ、ニーア、人間とは何かを問う物語【ネタバレ注意】

人なのか人ではないのか「人」とは

アニメ映画のナウシカでは語られることがありませんでしたが、漫画版ナウシカでは、ナウシカ達の存在には秘密があり、終盤でその秘密が明かされます。

ナウシカは我々と同じ人類ではなく、汚染された世界に適応できるように作られた人造人間でした。ナウシカたちを作った人類は休眠し、世界が浄化されるまでの長い時をやり過ごしています。

そして、世界は腐海により浄化されていき、完全に世界が浄化された後は腐海もナウシカたち人造人間たちも滅んでしまうように仕組まれていました。

ナウシカは、その運命に抗いナウシカ達を作った人類が眠っている施設を破壊し、眠っていた人類を全て滅ぼしてしまいます。

ナウシカたちは意志を持ち、思考する存在ですが、いわゆる人類とは別の、人が作った生命体です。それは果たして人なんでしょうか。

物語の中では、人とは環境に適応し、変化していく存在であり、ナウシカ達こそ人として自然で休眠した本来の人類は不自然だという主張が語られます。

人について考えさせられるニーアレプリカント

ナウシカの影響を受けたのかどうかわかりませんが、ニーアレプリカントニーアゲシュタルト)と言うゲームも同様のテーマについて考えされられるゲームです。

このゲームでは、人類が治療不可能な病に侵され、回避するために魂と肉体を切り離し、病が消滅したあと、魂をレプリカントという人工の体に戻そうと考えました。

ところが、レプリカントと言う人工の体のほうにも意志が芽生え、別個の個人として活動を始めてしまいます。

人工の体の方は、自分たちが魂の入れ物として作られた器に過ぎないことを認識しておらず、魂と別の自我として魂と敵対するような行動を取るようになっていきます。

この物語では、意思を持った人工体が主人公となり、主人公の本来の魂がラスボスとなって、自分の魂とは気付かずに戦うことになります。

ゲームの1週目では普通のRPGに見えますが、2週目、3週目と繰り返すにつれて真相がわかってくるというゲームです。

ここでも、人とは何かについて非常に考えさせられます。我々も自我がありますが、何のためにこの世界に存在しているのか、どこに向かっているのか、本当のところはよくわかりません。

 

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