無料で公開されているキン肉マンを19巻まで読んで思ったこと
前にキン肉マンを6巻まで読んだ時に記事を書きましたが、現在19巻まで読みました。10月12日まで公開で、29巻まで読めるみたいですが、読めるところまで読んでみたいです。
やはり第2回超人オリンピックからの悪魔超人編のくだりで急速に面白くなり、おそらく7人の悪魔超人編が非常に好評だったのだと思いますが、すぐに同じ感じの6人の悪魔騎士編になり、そこから先はプロレス路線一色になっていきます。
子供の頃にリアルタイムで読んでいたのは、悪魔騎士編の後の富士山のトーナメントの途中ぐらいまでだったと思います。キン消しといわれるキン肉マンのゴム人形が全盛期だったのもそのぐらいの頃だったと思います。
大人になって読んで気になるご都合主義
当時は子供だったので全く気にならなかったんですが、大人になって読むと、ちょっとあまりにもご都合主義すぎないかと思うところが結構ありました。私が最もご都合主義過ぎると思った場面をピックアップしてみます。
悪魔将軍のダイアモンドの汗
6人の悪魔騎士を率いる将軍として現れた悪魔将軍ですが、今読むと何でもありすぎな気がします。
まず、彼は鋼の錬金術師のアルフォンス・エルリックのような体で中が空洞の鎧の姿で現れます。鎧は金属っぽいですが、硬度を自在に操ることができ、柔らかくもなるし、ダイアモンドの硬さにまで硬くなることもできます。
のはずだったのですが、なぜかキン肉マンに技を決められ汗を流します。もうそれだけでなんか変な感じですが、さらにその汗がダイアモンドでできており、汗が流れ出してマット全体に広がり、マットがダイアモンドのマットになってしまいます。
ダイアモンドが液状になっているのがよくわかりません。悪魔将軍の体の一部が液化して流れ出し、マット全体を覆ってダイアモンドの硬度になったという説明ならなんとなくわからなくもないですが、そういうことでもないようです。
さらに、なぜか超人のうち数人がダイアモンドのマットの下にテレポートさせられ、マットを支えさせられます。が、下は普通に地面なのでせーので逃げればよさそうな気がします。この描写は支えている超人たちがキン肉マンと共に戦ってる感が出ていますが、そもそも支える必要性があるのか?というところが子供の頃には感じませんでしたがおかしな感じがします。
そして最後は悪魔の力に対する信頼感が薄れる事で空洞だったところに肉体が現れキン肉マンに捕らえられて撃破されます。信頼感が薄れると肉体が現れるというのもよくわかりませんでした。
辻褄は合わなくてもいい
キン肉マンがすごいと思うのは、辻褄がぜんぜん合わないし、どんどん後付けで設定が変わっていくのに面白いという点です。キン肉マンを読んでいると物語を面白くするためには辻褄に厳密にこだわる必要は無いということがわかります。
小学生ぐらいの頃は、ごっこ遊びをしていてもその時その時で勝手な設定を作って遊んでいて、前後の整合とか全く考えていませんでしたが、その感覚に近いと思います。
今この瞬間、こうすると面白そうというのがまずあって、そこにあわせて適当に理屈をつけてしまうという物語の作り方は、一つの手法なのかもしれません。