ゲームも芸術作品の域に?What Remains of Edith Finch【ネタバレ注意】

映像と物語が美しいゲーム

小説も出始めた当初は娯楽として読まれていただけで、文学という芸術作品になるにはある程度時間が必要でした。ファミコンが発売されて30年以上が過ぎ、今では多岐にわたるゲームが高い完成度で発売されています。

今回見たゲーム実況動画も、そんな芸術作品に昇華する兆しを感じさせるゲームでした。

この実況者のろへいさんという方は、海外のゲームを翻訳しながら実況していて自分では絶対に触れることのないゲームを紹介しているので非常に興味深いです。ろへいさんはこのゲームを「エディス・フィンチが遺したもの」と訳しています。

フィンチ家の人たちの最期の時の物語

この物語は、ある人物が船でどこかに向かっているところから始まります。その人物が手に持っているノート(日記)にはEdith Finchと書かれており、ノートを開くと日記の世界に入り込み、そこからゲームが始まります。

このゲームは、日記に書かれている内容が映像として表現されており、エディス・フィンチの視点で物語が進みます。フィンチ家の人はその多くが若くして亡くなっており、なぜフィンチ家の人が亡くなったのかというのを、それぞれの遺品を元にエディス・フィンチが解き明かしていきます。

フィンチ家では呪いのせいで若くして死ぬという話が伝わっていますが、本当に呪いのせいなのか、ただの偶然なのか、最後まではっきりとしたことは描写されません。

ネタバレすると、オチは最初にノートを開いていた人物はエディスの息子で船で向かっていたところは、エディスの日記に描かれていた生家でした。エディスの息子はエディスの墓に花を供えに向かっていたのでした。エディスは日記の最後で、息子にフィンチ家にはあなたしか残っていないけど、強く生きろと最期のメッセージを残していました。

この物語は迷宮のようなエディスの生家を探索しながら家族の死因を明らかにしていくのですが映像がとても美しく、各々の死因も映像で表現されており、現実と空想が混ぜ合わさったなんとも不思議な世界観が広がっています。

このようなゲームを見ていると小説や映画が芸術作品に昇華していったようにゲームが芸術作品に昇華する日が本当に来るかもしれないと思ってしまいます。

 

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