大神。日本の神話・童話をモチーフにした日本のよさがわかるゲーム【ネタバレ注意】

日本神話の神様「アマテラス」が主人公のゲーム「大神」

日本神話の三貴神として太陽の天照、月の月読、海の素戔男という神様がいます。太陽の天照と海の素戔男は喧嘩したり色々とエピソードがありますが、天照は話によって男神なのか女神なのか判然としません。

神様なので両性の特性を持っていてもおかしくはありませんが、素戔男は明らかに男神です。今回記事にしようと思ったゲーム大神ではその天照を白い狼の姿として表現し、一寸法師をモデルにしたイッスンと共に日本各地を旅し日本の神話伝承に登場する魑魅魍魎を筆しらべという神の御業を駆使して退治して行くという物語です。

完結したばかりの以下の実況動画が参考になります。

日本の美しさを見事に表現したゲーム

このゲームでは様々な神話や寓話のエピソードがオリジナルとは異なりますが差し込まれ、アニメ的な映像表現で桜や海、自然の風景が綺麗に描かれています。また、和楽器を取り入れた音楽も秀逸です。特に大神降しといわれる、不浄の地を一気に浄化する様子は圧巻です。

非常に長い物語。最終的には高天原へ

この物語は、当初はヤマタノオロチ伝説から始まり、何者かの手によって復活したヤマタノオロチを、大神アマテラスがスサノオをサポートして退治する話です。ところが、スサノオが実はヤマタノオロチを復活させた元凶だったというオチもありますが、スサノオもつい出来心でやってしまったようで、最後は改心してヤマタノオロチを退治します(実際にはアマテラスが退治しています)。

一旦、ヤマタノオロチ退治までが中盤までの長い物語になりますが、ヤマタノオロチを退治した事でさらに世界が広がり、終盤は蝦夷のアイヌの神話の世界に登場する怪物たちと戦うことになります。

一通り日本全国を巡って蝦夷での戦いに勝利した後は、高天原から来て動かなくなっていた船ヤマトに乗り込めるようになり、魑魅魍魎が世界に現れた理由が明らかになります。ちなみに、日本神話にも高天原と地上を行き来する手段として天鳥船(あめのとりふね)という神様がいます。

ここからはラストのネタバレになりますが、ヤマトには魑魅魍魎が封印されており、高天原を襲撃したヤマタノオロチから逃れるために天上人達がヤマトに乗って脱出しようとした際に魑魅魍魎の封印が解かれてしまい、天上人は全滅。地上に降り立ったヤマトから魑魅魍魎があふれ出したということのようです。

アマテラスもその時に地上に降りたち、ヤマタノオロチを退治すべく奮闘していたというわけです(ゲーム開始当初はアマテラスはそのときの記憶も力も失っています)。最後はヤマト内でラスボス常闇ノ皇を倒し高天原に帰還するところでゲームは終わりです。

ただ、このゲームのよさはこの大雑把なストーリーの説明では全く伝わりません。長い旅を共にするイッスンとのやり取り、多彩なミニゲームを伴う様々な日本の神話・童話・寓話のエピソード。美しい風景と音楽。常闇ノ皇との最後の戦いでの感動的な描写など、こんなにも和の良さを感じられるゲームはなかなかないと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です