やるべきことがはっきりしていると安心し、はっきりしないと不安になる

物語の中での安心感と不安感

物語に限らず、安心感と不安感を決めているのは、先が見えているか見えていないかだと思います。先が見えていれば、それがどれだけ大変だったとしても安心できます。ただ粛々とやっていくだけでゴールにたどり着けるのであれば、不安はありません。

一方でその大変さが、もしかしたら途中で挫折するかもしれないとか、不確実性が入ってくると不安になります。また、そもそも、これから何をすればいいのかわからないといった状況であれば不安になります。

物語の中で、この先が見えている状態と先が見えていない状態を上手く使い分けて、受け手の気持ちを安心させたり不安にさせたりする事で物語りに引き込むことができるのではないでしょうか。

安心だけ不安だけでは物語は成立しない

物語は、ただひたすら何の問題もなく最後まで終わってしまってはつまらないですし、そんな物語は無いと思いますが、最初から最後まで先が見えないという物語も疲れてしまいます。要所要所で謎が解け、新たな道が見えるという不安と安心の繰り返しの方が物語にメリハリがでます。

RPGでは、最初に非常に簡単な目標が提示され、目標をクリアすると新たな目標が現れ、徐々に壮大な話になるという形式や、最終目標が提示されたあと、いきなりその目標は達成できないため、少しづつ目的に近づくため、やるべきことが明確になるなどの形式があります。

途中で何をすればいいのかわからなくなったり、しばらく調べて回っているとまたやることが明確になったりという作業を繰り返します。一方で、レベルを上げたり装備を整えたりというやるべきことは常時ありますので、何もできずに途方にくれるということもあまりありません。

ゲームでは先が見え無すぎるとやる気をなくしますし、やるべきことが簡単すぎてもやはり飽きてやる気をなくしてしまいます。ゲームバランスが重要ということですが、物語では主人公を困難に落とし入れ、そこから主人公の力で突破しという繰り返しで物語を進める必要があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です