神之塔にみる長編物語に起こるフラグの回収漏れ。全体把握の重要性

神之塔最新話でのフラグ回収漏れになりかかった事例

XOYというマンガアプリで連載されている「神之塔」という漫画を読んでいますが、最新話で主人公が「戦いが終わったら戻って来い」と言われていたことをすっかり忘れて次の展開に行きそうになっていたのを、ギリギリで思い出すと言う描写がありました。

実際のところ、どこまで狙ってそのような描写になっているのかはわからないところですが、おそらく作者が自分で設定したフラグのことをすっかり忘れてしまっていて、誰かに言われたのか、自分で気がついたのか、ギリギリで思い出したためにこのような描写になってしまったのだと思います。

と言うのも、あえて主人公が忘れている必要は無かったですし、結構展開としては今後の目標もはっきりしていて、シリアスな流れだったのでここで崩してギャグっぽい展開を入れるのも不自然な感じでした。

長編物語に起こりがちなフラグの回収漏れ

これは、いつ終わるともわからない長編の漫画に起こりがちな現象ですが、自分で張っておいた伏線のことをすっかり忘れて、それが回収されることなく謎のまま終わってしまうと言うことがあります。

もちろん、あえて謎のまま残しておいて続編を期待させると言う戦略的なフラグ未回収のケースもたくさんあると思いますが、普通に物語を作っていて、自分で設定したフラグのことをすっかり忘れるというのは十分起こりえる話だと思います。

物語の設計図の重要性

私もいきなり文章を書き出してしまうタイプですが、このようなフラグの回収漏れのことを考えると、やはり物語の全体を見渡せる設計図(プロット)のようなものが必要な気がしてきます。

フラグの回収漏れが発生する主な原因は、物語をどんどん後付していこうとするためです。結末が決まっていて、結末に向かって物語を逆方向に作っていこうつする場合、そのようなフラグの回収漏れは起こりえません。全てのフラグはすでに決まっている結末へ導くために設定されることになるからです。

漫画は特に人気が出れば続行、人気が出なければ打ち切りという物語の長さを柔軟にできるように構成を考える必要があるため、このようなフラグの回収漏れが起こりやすくなっているのだと思います。

仕事でもうっかりやるべきことを忘れないようにメモを取る必要がありますが、そのようなことが、物語の作り方によっては必要になってくるのではないでしょうか。

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