力を抜かないとマラソンは走れない?人の体の不思議

マラソンを走るために地面を蹴ってはいけない

ただマラソンを完走するのであれば、特に考えなくても大丈夫ですが、できるだけ速く走ろうと考えると一歩あたりのエネルギー消費について考えなければならなくなります。

そもそも、走るとはどういうことなのか。マラソンを走る事で、今まで考えた事も無いようなことを考えるようになりました。

おそらくですが、大半の人は速く走ると言うと、地面を勢いよく蹴って飛ぶように走る姿を想像すると思います。速く走るにはそういう風に走るものだと思っていて、自分にはそんなに力が無いから早くは走れない。ましてマラソンなんて長距離をそんな風に走ることはできないと考えてしまう人も多いのではないでしょうか。

確かに、地面を勢いよく蹴って走ってはマラソンは走れません。どんなに速いランナーでもそんな風に走っていません。

人間は力を使わず二足歩行できるようにできている

走るという動作は二足歩行の延長です。人間は、そんなに筋力を使わずとも二足歩行ができるように進化しています。

実際に、長距離を速く走れる人が使っている筋肉は、腰の周りにある筋肉がほとんどで、地面を蹴るのに必要なふくらはぎや太腿の前側の筋肉などはほとんど使っていないようです。

最も一歩あたりのエネルギー消費が少ない走り方は、背中の筋肉と腰の筋肉を使って腰を小刻みに振る事で腰の動きに連動して足を動かし、膝から下の力は極力抜いて、着地したら無理に蹴らずに自然な反射に任せてその反動を吸収すると同時に、すばやく反対の足を前に出すという走り方です。この時前に出す足は膝を高く上げる必要は無く、意識としては足裏をできるだけ速く地面に着けるというイメージです。

できるだけ体の力は抜けているほうが速く走れるというのは、目から鱗でした。

必要に迫られて人は成長する

ランニングについては、いろんな人がいろんな主張をしており、まさに十人十色の世界ですが、そのどれが正しいのか、自分にあっているのかはやはり自分で言われたとおり走ってみて、本当に速く楽に走れるかを確かめてみるしかありません。

実際に走ってみて、速くは走れるけど苦しくて長時間は無理だとか、楽だけど速くは走れないとか、楽でも速くも無いとか問題があれば、何かが間違っていると言うことなので自分の中で試行錯誤をする必要があります。

そうやって、自分の中で理論と実践のフィードバックを繰り返し、少しづつ速く走れるようになっていくのは、「速く走りたい」という目標があるからこそなので、自分にとって今はできないけどできるようになりたいことを明確に意識することは自分自身を成長させるのに重要なことなのだと思います。

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