救援を求めるエルフ
砂漠へ向かおうとした矢先、倒れこみそうな様子で助けを求める男が近づいてきます。帝国軍に村を襲われたようです。ドラゴンがどこの者か問うと、この先の妖精の谷の者だといいます。
憎しみに我を忘れたカイムはうずくまる男を足蹴にして妖精の谷へ向かいます。ドラゴンはあきれた様子でおぬし殺しに行くのか救いに行くのかと問います。
妖精との契約者レオナール
ドラゴンは要請のことがあまり好きではないようですが、妖精の谷にはその名の通り妖精も棲んでおり、無事ではないだろうといいます。
場面は変わり、炎上する家屋の前で一人の男が自分の喉下にナイフを構えながら、「ラウム、リベサル、ルーキフーゲ、こんな情けない兄を許しておくれ」と言っています。男の前には三人の死体があります。
男は喉にナイフを突き立てようとしますが、できずにナイフを落としてうなだれます。そこに妖精が現れ、男の周りを飛び回ります。
男は、妖精の前で懺悔します。彼が「弟達が殺されて、家が焼き払われていることも知らずに裏の林で…」と話をしようとすると、妖精が男を茶化してかわいそうな弟達と囃し立てます。男はなおも懺悔を続けようとしますが、妖精は高笑いをしながら、死ぬことを勧めます。先ほど死のうとしてできなかった男は、死ねないということを言おうとすると妖精はまたも先回りして死ぬのが怖くて死にたくないのかと茶化します。
妖精は散々茶化して死ねといった挙句、なぜか最後に契約を申し出ます。男はレオナールといい、弱みにつけこまれ妖精と契約を結ぶことになります。契約の代償は視力のようです。
妖精の谷へ
憎悪に燃えるカイムは、妖精の谷で帝国兵を根絶やしにします。すると、「その者たちに戦う意思は無い。話し合え」と懇願する声が聞こえます。声のする元に向かうと、私の声が聞こえているのかという驚きと共にレオナールが出迎えます。
レオナールは、カイムを連合軍の兵士だと判断します。視力が無いので剣さばきの音で判断します。自己紹介し、契約の代償で眼が見えないことを説明します。カイムがレオナールの周囲を歩き回ると、レオナールは察して砂漠に急ぐことを約束します。契約者同士は会話しなくても意思が通じ合うようです。こうして、レオナールが仲間になります。