ゲブラーとシグルド達
中ではシグルドが会議を行うために待っています。家の中に入ると、シグルドが早速今後の計画を話し合おうとしますが、バルトは、その前に話があるといいます。シグルドとゲブラーとの関係を知りたいようです。
シタンもシグルドに頷き、話すべきだと意思表示します。シグルドはバルトにシグルドとシタンは昔ソラリス(ゲブラー本国)にいたことがあると説明します。ソラリスは国外の人間を地上人(ラムズ)と呼び奴隷のように使っていました。シグルド達はソラリス政府の一員としてしばらく活動していましたが、やり方に反感を覚えて機を見て脱出したとのことです。
バルトは、シグルド達がゲブラーの仲間だったことに少なからず衝撃を受け、なぜ今まで話してくれなかったのか問います。シグルドは弁解のしようも無いと謝り、ゲブラーを止めるためにならこの身を犠牲にしてもいいと思っていることは信じて欲しいといいます。
バルトはわかったといって、もう少し詳しく話を聞きたいといいます。
ゲブラーの詳細
まず、ソラリスが地上人(ラムズ)と呼んでいることについてです。ソラリスは地上にある国ではないのでしょうか。シグルドは、ソラリスの帝都エテメンアンキは天空にあるといいます。ソラリスと地上はゲートと呼ばれる歪曲空間によって閉ざされており、地上との行き来は空中戦艦のような乗り物でないとできないようです。
シグルドはソラリスから出ている定期連絡船に潜り込んでアヴェに来たそうです。シタンも数年後同じ手段で出奔します。
また、ラムズとは地上に住む人間を指す言葉で、国家運営の労働力として地上から人を集めて、場合によっては洗脳して使役します。シグルドはバルトが幼い頃ソラリスに被験体として拉致されました。シタンはソラリスの下層市民街の生まれです。
純粋なソラリスの人間はアヴェの人口の4分の1にも満たないようですが、残りの4分の3を地上人で補うことでソラリスの国家運営を成り立たせています。
シタンは、どんなに科学技術が向上したとしても、国家運営の基盤は結局は人なのだといいます。