作戦会議
ゲブラーの王都防衛部隊を陽動するため、ニサンを囮にしようとするシタンの策にバルトは反対します。シタンは、自分もやりたくはないが、これほどの劣勢を覆すためにはそれぐらいの覚悟は必要だと説きます。バルトは、まずは王都に潜入して同志と合流することを提案します。
シタンは、一つ忘れていたといってアヴェ主力艦隊についての話を始めます。先代王の時代から就役している戦艦キファインゼルを旗艦とする通称「無敵艦隊」です。この艦隊が、昨日入った情報として国境付近に配備されたとのことです。シタンは、その戦力についても考慮した方がいいといっているようです。
バルトがうんざりすると、シタンはそうは言ってもそこまで気にする必要はないといいます。無敵艦隊の指揮官は、ラムサスの前に総司令官だったヴァンダーカムであり、実質的な左遷であるとのことです。ヴァンダーカムはギアの出現による戦術転換についていけず、いまだに大艦巨砲主義を引きずっているようです。
また、無敵艦隊がいるキスレブ前線部隊が王都防衛に戻ってくるようなことがあっては困るため、前線部隊の足止めについても考える必要があります。これは小規模な部隊で敵を撹乱する必要があり、フェイに任されます。
作戦決行の日
早朝、ニサンの借りている家にマルーが訪れます。マルーは元気そうですが、皆緊張の面持ちです。街に出るとバルトを慕う人が多くいます。
まずは、ユグドラシルにて作戦の確認です。ニサンの同志がキスレブに偽装して西方警護部隊を攻撃、その隙にユグドラシルで王宮を目指します。バルトは敵のゲブラーも含め無益な殺生を禁じます。マルーはニサンで留守を守るためバルトを見送ります。
アグネスが、バルトを見送るマルーに将来夫婦となり国を栄えさせることを希望すると話すとマルーはバルトとは一番の仲間だと慌てますが、アグネスは結婚こそ一番の盟友関係だといって去っていきます。
フェイ達の国境攻撃部隊は目立たないように分隊単位で出撃し、後ほど合流する作戦です。フェイとバルトは互いの無事を祈ります。