アリシアを慰めるウェルキン
ウェルキンは、故郷が破壊されて涙するアリシアの肩を抱き、生き物達も縄張り争いで命を賭けるから、同じ生き物の人間もその習性からは逃れられないのかもしれないといいつつ、ただ生き物は種族を超えて共存している場合もあると希望を持たせます。
ウェルキンは共存の仕組みに興味があり、勉強しているといい、その仕組みがわかれば人間の暮らしにいかせるのではないかと考えています。ウェルキンの夢はその共存の仕組みを教師として子供達に伝えていく事で人間同士も共存しあえるような世界にしていくことです。
イサラがマーサの赤ん坊を抱いて現れます。ウェルキンが赤ん坊を受け取り、故郷のブルールを見せてやり、いつか必ず帰ってくることを誓います。
帝国軍の侵攻
征暦1935年3月。帝国はガリア公国東部国境を越えて侵攻を開始します。帝国軍ガリア侵攻部隊総司令官マクシミリアンは独自の軍事思想から戦車主体の機甲師団を編成し、ギルランダイオ要塞をはじめとするガリア東部の重要拠点を次々と制圧します。
ウェルキンを始めとするブルールの住民達もこの侵攻に晒され、ガリア公国の首都ランドグリーズへと避難します。
ガリア公国の首都ランドグリーズは古くから城砦都市として栄えた街で、ユニコーンにも喩えられるランドグリーズ城にはガリア公国元首コーデリア姫が住んでいます。
中立を国是とするガリア公国では国民皆兵制度が定められており、この制度では各教育機関での軍事訓練を単位科目として義務付けており、有事の際には一般市民が義勇軍として招集されます。ウェルキンとアリシアも、帝国の侵攻を受け義勇軍に配属されることになります。
ウェルキンの出頭
義勇軍への配属に当たり、部屋が割り当てられ軍服が用意されます。ウェルキンは出頭するため軍服に着替え、作戦行動に必要なものを持って準備します。準備が終わった頃、アリシアが部屋に入ってきます。お互いに軍服が似合っていることを褒めあいます。
アリシアはパンや時代のスカーフを付け続けていますが、それはパン屋でがんばっていたことを忘れないようにとのことです。またパン屋に戻れるようにがんばろうとウェルキンは励まします。