主人公の嫌いなもの?スクリプトドクターから見る物語を作るポイント。

脚本の医者「スクリプトドクター」

スクリプトドクターの肩書きを持つ三宅隆太さんという方の、物語を作るための書き込みシートというのが非常に興味深かったので記事にしようと思います。

書き込みシートは、大きく13の質問に答えるという形になっており、更に質問1と質問11には掘り下げるための質問があり、全部で16の質問になります。

 


質問1 主人公の人物像について

主人公はどんな人物なのかという質問です。男なのか女なのか、大人なのか子供なのか、はたまた異星人や動物かも知れません。性格は明るいのか暗いのか、要領がいいのか悪いのかなどなど

質問1-2 その主人公は何がすきなのか

主人公が好きなものやことについて、主人公について掘り下げるための質問その1です。

質問1-3 その主人公は何が嫌いなのか

主人公の嫌いなものについて。この部分は主人公の弱点になり、三宅さんはこの弱点が重要になるといいます。弱点があるから話が面白くなり、受け手は応援したくなるとのことです。

質問2 主人公が何をしようとする話なのか

この部分はあまり難しく考える必要はないとの事で、敵と戦うとか、好きな人と結ばれるとかそういった感じの内容を考えればいいようです。

質問3 話を通じて受け手に伝えたいこと

単純に物語を作りたいから作るというのでもかまわないと思いますが、受け手に伝えたいことがあれば話に一貫性が出ると思います。

質問4 あらすじを2行程度で表現すると?

端的にどういう話なのかをまとめられるかどうかで物語の作り安さが変わってくるのではないでしょうか。質問2と少し重複する気もします。

質問5 クライマックスで起こること

物語を作るときはクライマックスから考え、クライマックスに到達する過程をその後に考えると物語を作りやすいそうです。オープニングから考えると上手くいかないとのことです。

質問6 クライマックスの直前で起こること

クライマックスから逆算して物語を考えることから、クライマックスで起こることの次はクライマックスの直前に何が起こるのかを考えることになります。

質問7 物語のきっかけになる出来事

クライマックスのあたりの話が大体決まったら、オープニングについて考えます。この考え方は、クライマックスと対になる形で考えるといいそうです。例えばクライマックスで悪の大王を倒すのであれば、悪の大王が生まれるきっかけになる出来事からオープニングを考えるといった感じです。

質問8 物語はどんなラストを迎えるのか

クライマックス後にどうなるのかを考えます。ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか、続きを連想させるのかしっかり終わらせるのかなど

質問9 話の中間で起こる葛藤や衝突

いわゆるセカンドターニングポイントについてです。ここまでくると物語の細部を少しづつ作っていくようなイメージでしょうか。

質問10 主人公の敵対者の人物像

アンパンマンに対するバイキンマン、ルパン三世に対する銭形警部、などなど敵対者は物語を面白くする上で必須です。

質問11 主人公の協力者の人物像

アンパンマンに対するジャムおじさん、ルパン三世に対する次元や五右衛門、などなど協力者は主人公が困難を打開する際に重要な役割を果たします。

質問11-1 主人公の協力者の性格

主人公の協力者の性格についても明るいのか暗いのか、主人公に優しいのか厳しいのかなどなど、いろんなタイプの協力者が考えられます。

質問12 主人公にとって破るべき殻

単純に弱点の克服ということでもいいでしょうし、思い込みからの解放とか、そういったことなのではないかと思います。

質問13 物語の作り手にとってのその物語の持つ意味

その物語が物語の作り手にとってどういう意味を持つものなのか、この部分がはっきりしているかどうかで物語の深みも変わってくる気がします。

理由を突き詰めていくと物語が出来上がっていく

こうして出来上がった質問の答えから、主人公はなぜそれが好きになったのか、嫌いになったのか、協力者はなぜ協力してくれるようになったのか等々、理由を作っていく事で細部が出来上がって来るイメージのようです。

 

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