ザ・ゴール第七章を分析。第二幕の最終局面。工場は救われるが真の解決はまだ先。

物語は最終局面に向かうが未だ真の解決に至らず

ザ・ゴール第七章では、ついにライバルのヒルトンとの対決に向けて準備が整い、従来の常識に囚われた世界と対決し勝利する章になります。

三幕構成でいうセカンドターニングポイントは他の工場では成し得なかった成功を収めた後にもかかわらず、工場の成績を存続の判断を行うライバルのヒルトンに全否定され、工場が再び存続の危機に立たされるかもしれないという部分です。

前章までの伏線で従来の常識では否定されるようなことを次々と行った結果、工場は劇的に改善したのですが、従来の常識の尺度で測ると明らかな工場の改善も過小評価されてしまいます。話の中でもヒルトンに「成功は今だけ」「こんなことを続けていればそのうち破綻する」などネガティブなことを言われ、成功を否定されます。

セカンドターニングポイントを潜り抜け物語は最後の問いに

結局、主人公とヒルトンの上司であるビルがヒルトンの判断を覆し、工場の存続を決定するとともに、ビルの昇進に伴い、ビルのポジションを主人公に譲るという話になります。

物語的にはここで終わってもよさそうですが、工場だけではなく会社全体のマネジメントを行うためにはどうすればいいのかという、さらに大きな問題が立ちはだかります。これは、今回たまたま工場を救うことができたという話で終わってしまってはビジネス書としてのこの本の目的を果たすことができず、普遍的な方法論として確立する必要があるためだと思います。

最終章の三幕目に向けての問題提起でこの章は終了

一方の家庭はすっかり元通りになり、主人公の奥さんはジョナに次ぐ重要なアドバイザーになります。サブプロットも含め、物語の当初の目的は達成されたものの、解決したがゆえにさらに大きな問題に直面した主人公は、奥さん屋ジョナとの会話、危機を乗り越えた工場のメンバーとの話し合いを通して、解決法を見出そうとします。

また、工場はバランスを崩して前の状態に戻る可能性もあり、今後も安定して稼動させるには足りない部分が残っています。

最終章で、全ての問題に答えを見出すため、第七章の終盤では第二幕が終わったあとに残った問題について一通り問題提起が起こり終了します。

 

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