神や悪魔は人の思念が作り出したもの。ペルソナへの派生

神や悪魔の存在とはなにかを問う女神転生シリーズ

昨日の記事からの続きになりますが、女神転生シリーズは神とは悪魔とはという根源的な問いについて考えさせられる作品ですが、正直なところ、現代において神は実在すると考える人はいたとしても、悪魔や魔物の類が実在すると信じる人はあまりいないように思います。

黒魔術が好きとか、オカルトが好きな人の中には悪魔召還が可能と考える人もいるかもしれませんが、一般的な人は物語の中だけの話と考えているでしょう。

また、神が実在すると考える人も神がこの世界に物理的に存在していると考える人はいないと思います。この世界を創造し別次元に存在していると考えているのではないでしょうか。

女神転生シリーズでは神も悪魔も魔物も妖精も、「属性が異なる同一の概念」と捉えています。それらはすべて人の思念が実体化したものであると考えているようです。

真・女神転生Ⅱでは、唯一神Y・H・V・Hを倒した後、以下のようなセリフを残します。

覚えておくがよい
頼るもの すがるもの無く
生きていけるほど 人は 強くない
人が 我に救いを求めるたびに
宇宙の大いなる意志は 何度でも我を
生み出すであろう…………

神や悪魔が人の思念という点を強調したペルソナシリーズ

神や悪魔が人の思念だとしたら、神や悪魔は人そのものであると考えることもできます。

女神転生シリーズでは神や悪魔はあくまで人間とは別個の存在として独自の意思を持ち、プレイヤーは神や悪魔と交渉する事で仲魔に引き入れる必要があります。

しかし、もともと人の思念(頭の中)から生み出されたものなのであれば、そもそも別個の存在ではないのではないか、という発想から派生したシリーズがペルソナシリーズになります。

ペルソナシリーズでは、神や悪魔はカードのようなものでキャラクターに付け替えることによってキャラクター自身が強化されると言うシステムになっています。

ペルソナとは仮面を意味する言葉で、心理学用語になります。表面的な外向きの性格のことです。

我々は、人と接する時猫を被ることもあれば、素で接することもありますが、それは相手によります。相手によって自分の見せ方を変える様子が仮面(ペルソナ)を付け替えているように見えることからこのような表現になっているようです。

ペルソナシリーズでも仮面を付け替えるように神や悪魔のカードを付け替えて戦います。カードを合成してより強い神や悪魔を作る点は継承しています。

またペルソナシリーズに共通して舞台になるのは高校時代で、現実世界でもちょうどペルソナを使い分け始める思春期真っ只中という点が関係しているように思います。

 

     

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