黒歴史を黒歴史で上書きする(13ページ目)。

中学生の頃の黒歴史小説の改善を考える

12ページ目の記事からの続きです。

まずは中学生の頃の小説をそのままテキストに起こしてみる

中学生の頃の小説の13ページ目を体裁を整えつつ打ち込んでみます。

「え?」
ライクはさっぱりした顔で応答する。
「お前、ファイターに向いてるぞ…」
バークは、「これでも神に仕える人間か?」と言いたげだった。
「そ、そうですか?」
ライクの額に冷や汗がたらりと落ちた。
「ちくしょーみんな!今度は”傷(ウーンズ)”だ!」
インプAが言う。
ガサ!
「あまい!あまいなぁ!もう少しだったのにね!」
盗賊(シーフ)得意の”背後よりの奇襲(バックスタビング)”である。
ティルトの急所を突いた恐ろしい攻撃は、インプたちを怯えさせるのには充分だった。
「ヒェ~みんな逃げろ!幹部に報告だ!」
インプたちはいっせいに逃げ出した。
ふと安心したかのようにミュサイが倒れる。
「少し休みましょう。…といってももうすぐ新手が来ますしねぇ」
ライクが言ったそのときである。
「こっちこっち!」
どこからか声が聞こえる。
辺りを見回すと茂みから、猫が首を出してこちらへ手招きをしている。

物語としての修正点を考える

ライクはいないので、ライクとバークのやり取りは省略します。また、ティルトのくだりはレイトにやってもらいます。

森の深部への行軍と魔物の初遭遇、今ならこう書く

今回はこのように修正します。

「畜生!今度は”傷”だ!みんな詠唱を始めろ!」
インプのリーダーが残りのインプたちに指示を飛ばす。しかしそのとき、リーダーの背後から影が飛び出す。
「魔法だけじゃないのよ!喰らえ!」
リーダーの背中にざっくりとダガーが突き立てられる。レイトが背後に回りこみ奇襲をかける隙を窺っていたのだ。
グウと声とも呻きとも取れる音を発しリーダーは絶命する。
「まずい!リーダーがやられた!逃げろ!」
インプは散り散りになって逃走を始めた。おそらく援軍を呼びに行ったのだろう。
安心したようにミュサイが大の字に横たわった。
「ミュサイも本調子じゃないみたいだし、このまま増援が来たらまずいな…」
バークがつぶやくと、茂みの中から声が聞こえた。
「こっちこっち!」
バークとレイトが声が聞こえた方を見ると、猫が茂みから首を出して手招きをしている。

次のページは戦闘を回避するための移動です。

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