戦いをテーマにした物語に存在する要素
古くは三国志演義や水滸伝のような国取り物の物語や、キン肉マンやドラゴンボール、ワンピースのような戦いが中心となっている物語に存在する要素として、倒した相手が仲間になるという展開があります。
倒した相手が手ごわい相手であればあるほど、仲間になったときには頼もしい仲間になります。
最近、非常に面白いと思っているキングダムには余り敵が仲間になるという展開がありませんので、必須の要素とはいえませんが、よく使われる展開ではあると思います。
仲間になる敵のパターン
敵が仲間になるというのは、敵対勢力から見れば裏切りであり、物語の受け手が裏切り行為を容認するためには、それなりの理由が必要になります。
①敵対勢力が消滅するパターン
それなりの理由として、まずは敵対勢力が壊滅した場合があります。敵対勢力自体が消滅した結果、主人公勢力に取り込まれるというパターンです。
この場合は、裏切るも何も裏切る対象が無くなってしまったため問題ありません。
②敵対勢力に弱みを握られているパターン
次に、もともと敵対勢力に忠誠を誓っていたわけではなく、何らかの弱みを握られている(兄弟を人質に取られているなど)でやむなく味方をしているパターンです。
この場合は、主人公勢力がその弱み等の味方をせざるを得ない障害を解消すること(人質を救出するなど)によって、裏切ることが可能になり味方になることができます。
洗脳されている、操られているなどもこのパターンに入れてしまえると思います。
③純粋な利害関係のパターン
また、敵対勢力に与している理由が、心情的なものではなく金銭的なもので雇われているようなパターンであったり、強いから仕方なくしたがっているパターンがあります。
この場合は、主人公勢力に参加する場合も、より大きな報酬やメリットがあるために仲間になるのであって、報酬が途絶えたり、メリットがなくなったりすれば簡単に主人公勢力からも離れてしまうような関係になります。
実際の物語上は、主人公勢力は当然最後には勝つ勢力になりますので、味方するメリットは大きく再度裏切るようなことはあまりないと思います。
面白いと感じるポイントは成長
これらの仲間になることで面白いと感じるのは、主人公勢力が強くなる、成長するというポイントにあると思います。
ロールプレイングゲームやシミュレーションゲームでもレベルが上がり、新しいことができるようになり、より強い相手に勝てるようになるところが面白いですが、仲間になる展開はそういった成長に感じる面白さに共通するものがあると思います。