悲しく切ないという言葉で片付けるには重すぎるニーアシリーズ【ネタバレ注意】

NieR:Automata実況プレイ動画をみた感想

PS4で人気のゲームですが、PS4を持っていない上、最近は腰を落ち着けて据え置き式のコンシューマーゲームをやる時間も気力もないため、もっぱら実況動画を見てストーリーを追っています。

ニーアレプリカントという前作のゲームと微妙につながりがありつつ、はるか未来の物語として描かれているゲームでしたが、レプリカントとあわせて非常に深いテーマについて考えさせられるゲームでした。

以下のニーアレプリカントの実況プレイ動画も非常に面白かったです。

本作をプレイするもしくは動画を視聴する予定の方は、この先はクリア後に読むことをおすすめします。

主人公は誰だったのか

複雑な物語にはメインプロットとサブプロットがあり、サブプロットはメインプロットの後からスタートさせるのがセオリーです。そうしないと受け手が混乱し、結局何が言いたいのかよくわからないまま物語が終わってしまうからです。

ところが、このNieR:Automataは、1回目にゲームを開始して一旦エンディングを見て、また最初からゲームを始めると全く違うストーリーが始まります。

具体的には1回目は2Bと呼ばれるアンドロイドの視点からゲームが始まり、2回目は9Sという1回目で2Bのパートナーだったアンドロイドの視点でゲームが進みます。二人は別々に行動することもあり、1回目で2Bと9Sがバラバラに行動していた時、9Sが何をやっていたのかは2回目でわかります。

そして、3回目からはまったく別の話になります。1回目・2回目の続編のような話です。ここでは、A2というまったく別のアンドロイドと9Sの視点で交互に物語が進みます。そして、この3回目からが実は本編の話のような構成になっています。つまり1回目と2回目はサブプロットだったわけです。

1回目では間違いなく2Bが主人公だと思うはずですが、2回目以降2Bは脇役であり、3回目で早々に死んでしまいます。そして、3回目の本編に入ってどうやらA2が主役らしいと思うようになります。ただ、9Sも主役と考えてもおかしくない存在感であり、最終的に二人は生死をかけて戦うことになります。

この時、操作をするほうが主人公だと思いますが、操作をするほうをプレイヤーが選ばされます。選んだほうによってエンディングが分岐します。

ただ、どちらのエンディングも二人とも結局は死んでしまうという悲劇の結末で終わります。

真の主人公は最後の最後で明らかに

ここまで全く触れずにきましたが、実はこれらアンドロイドにはポッドというサポートするロボットが常に随行しています。ポッドは情報収集や支援攻撃を行ってくれる存在で、無機質な感じですが会話もできます。撫でてあげたりすると喜びます。

真のエンディングではA2と9Sの二人が相打ちになり、最後のアンドロイドたちであった2Bも9SもA2も死んでしまった世界で、それが計画通りのことであることが明かされます。ところが、ポッドが自我に目覚め、この計画を拒否し記憶データを基に三人を復元します。

ポッドは当初単なるロボットだったはずですが、アンドロイドと行動を共にする事で次第に自我に目覚め、最後には自らの意思で行動を選択することになります。

この物語は、ポッドが一個人として自我を得て自由意志で行動するまでの成長の物語だったわけです。

というのが私の解釈ですが、解釈は人それぞれだと思います。自我とは何か、生命とは何か、そして我々は何者なのか。そんなことを考えさせられるとても重いテーマを扱ったゲームだと思いました。

 

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