主人公が喋らないロールプレイングゲーム
最も有名な主人公が喋らないロールプレイングゲームはドラゴンクエストだと思いますが、ドラゴンクエストに限らず主人公が全く喋らないロールプレイングゲームは結構多いと思います。 “ゲームと小説の大きな違い。二人称が有効かどうか。” の続きを読む
公認会計士が物語について考えるブログ
最も有名な主人公が喋らないロールプレイングゲームはドラゴンクエストだと思いますが、ドラゴンクエストに限らず主人公が全く喋らないロールプレイングゲームは結構多いと思います。 “ゲームと小説の大きな違い。二人称が有効かどうか。” の続きを読む
小説の最初の2、3行目を読むことで、本物の作家のレトリックに学ぶシリーズ第5弾は、例によって家にあった本から、ザ・ゴール2とデセプション・ポイントです。
最近はなかなか小説を読む時間がなく、昔持っていた小説もあらかた処分してしまっているので、家に小説がないと思っていましたが、本棚の奥に比較的最近買って読んだ本があったのを発見して引っ張り出してみました。
半沢直樹が一番有名ですが、数々のドラマ化された小説がある池井戸潤先生の作品です。もともと銀行でお勤めだったというのがよくわかる。銀行の様子が非常にリアルに描写されている作品ばかりだと思います。 “小説の最初の2、3行目第3弾。2冊のエンターテイメント小説の出だし” の続きを読む
文章で状況を説明するときに、自分が一度も経験していないことを表現するのはとても難しく、なんとなく嘘っぽい表現になってしまったり、粗い表現になってしまいます。表現しようとすることを全て一度経験することはできませんが、できることなら実際に一度やってみて状況を観察するのは大事なことだと思います。表現しようとする状況そのものを経験することはできなくても、近い状況を経験することで、よりリアルな表現に近づくことができるかもしれません。
一度同じ内容でやりましたが、小説の最初の三行を読むと言うのはすぐできるし、レトリックの勉強にもなるのでこれからもシリーズ化していきたいと思います。
今回も家にあった小説を2冊引っ張り出して、最初の3行を読んでみました。
今まで、アイデアや構成については触れてきましたが、表現の仕方(レトリック)については全く触れていませんでした。手始めに今手元にある小説(本)の出だしがどうなっているのか気になったので調べてみることにしました。
小説は最初の2、3行で読者をつかむ必要があるので、作者はかなり気を遣っていると思います。
まずは、ファンタジー小説といえば「ハリーポッターと賢者の石」。読んだことない人でも知らない人はいない押しも押されぬ超有名小説です。私はハードカバーで全シリーズ持っていますが、今アマゾンで検索すると文庫版とKindle版しか出てこないんですね(画像は文庫版)。
プリベット通り四番地の住人ダーズリー夫妻は、「おかげさまで、私どもはどこからみてもまともな人間です」というのが自慢だった。不思議とか神秘とかそんな非常識はまるっきり認めない人種で、摩訶不思議な出来事がかれらの周辺で起こるなんて、とうてい考えられなかった。
「まとも」のところは本では点がついてましたが、できなかったので太字にしました。魔法使いの話というのがある程度わかっている前提で、魔法について完全否定の登場人物が最初に出てくるギャップ。自分でまともなんていう人はまともじゃなさそうですし、このあとどう絡んでくるのか気になります。出だしではないですが、第1章タイトル「生き残った男の子」というのもベタですが、いいつかみになっていると思います。
次に、全く分野は違いますが、「坂の上の雲」。日露戦争を描いた司馬遼太郎の代表作。この作品を読んだあと、NHKでドラマにもなったので全部見ました。八巻もありますが、ボリュームを感じさせない面白さでかなり短期間で読めました。
まことに小さな国が、開花期をむかえようとしている。
その列島の中の一つの島が四国であり、四国は、讃岐、阿波、土佐、伊予にわかれている、伊予の首邑は松山。
こちらは、ストレートにたった一行で舞台となる当時の日本を表現し、主人公たちのいる場所に焦点を向けます。シンプルですが、はっとさせられるというか当時の日本に意識が引き寄せられる感覚になります。
今後もこんな感じでもっている小説や、有名な小説の最初の2、3行を紹介していきたいと思います。